敦賀遊会

敦賀遊会の情報を随時更新中!


【第74回敦賀遊会】のご案内

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●第74回テーマ「旧約聖書(4)」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2014年3月8日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
旧約聖書の基になったものは、イエス・キリスト出現以前にモーセを通してイスラエ
ル民族と交わした「契約」であり、「律法(トーラー)」「預言書(ネヴィイム)」
「諸書(ヶトヴィイム)」の三部から成りTNK(タナク)と呼ばれ、ヘブライ語で書
かれています。そして、イエスが古来ユダヤ教徒が待望していたメシア(キリスト)
であることを証言しようとする著作を集め、精査して、ユダヤ人イエスによって新た
に結ばれた「契約」が新約と呼ばれます。したがって、旧約、新約というのはキリス
ト教会の用語で、旧約聖書はキリスト教の聖書ですが、ユダヤ教の聖書ではありませ
ん。キリスト教会はイエスの時代にギリシャ語に翻訳し、このTNKを旧約聖書(過去
を語る文書:律法、現在を語る文書:文学作品、未来を語る文書:預言文書)としま
した。この基となったヘブライ語には母音をあらわす文字がなく、過去形もないそう
です。ヘブライ語の本来のTNKは口伝であり、文字からは音声に復元できませんでし
た。つまり黙読ではなく音読、朗誦が義務づけられていたわけです。イスラームの
「クラーン」(コーラン)も「朗読されるもの」という意味だそうです。今回は、語
られ、記録される時に名前が与えられ、言い廻され、言い換えられ、繰り返される旧
約聖書の中で使われている言葉や翻訳されたものとしての旧約聖書を考えたいと思い
ます。


【第73回敦賀遊会】のご案内

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●第73回テーマ「旧約聖書(3)」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2014年2月8日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
旧約聖書は、ユダヤ教の正典であり、キリスト教の正典の第一部でもあります。それ
は、第二部でイエスが出て来るかどうかの違いでほとんど同じとも言われます。そし
てイスラームは、それらを前提としていると言われます。旧約聖書は、多くの部族が
それぞれ持っていた宗教のうちの一部族の宗教だったものがユダヤ教という拡がりを
持ち、やがてこれらは世界宗教となりました。それらが前提としているものが何なの
か。前提としての旧約聖書を考えたいと思います。

 

 


【第72回敦賀遊会】のご案内

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●第72回テーマ「旧約聖書(2)」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2014年1月11日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
アダムとエバの物語、バベルの塔の物語、ノアの箱舟の物語、紅海渡り、モーセの十
戒、過越しの祭り・・・と、いつか耳にした物語が多くあります。そして、聖書自体
が、追加されたり削除されたりし編纂される歴史という物語を持っています。旧約聖
書は、モーゼ五書(創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記)をはじめ多く
の書から成り、多くの登場人物があり、伏線も張り巡らされ、時間も交差されます。
いろいろな出来事が口伝され、文字にされ、編集され、多くの言語に翻訳され、改訳
され、解釈されて伝えられた物語があります。長い物語なので、信仰を持つ人や特別
に関心を持つ人でなければ読み通した人は多くないかもしれませんが、今回は、物語
としての旧約聖書を考えたいと思います。


【第71回敦賀遊会】のご案内

●テーマ「旧約聖書」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年12月14日(土曜日)13時〜
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)

【チューターメッセージ】
聖書には、旧約と新約があります。そして、旧約から始めます。しかし、聖書を一行づつ読んでいくのではありません。聖書とは何かを考えたいと思います。旧約と新約のつながり、位置づけ/ユダヤとは、ユダヤ人とは何か/過越祭/イスラエルの意味/一神教の意味/ユダヤ教からキリスト教へ、そしてイスラームへ/異端の理由/カトリックとプロテスタント/死海文書/イエスの意味/原罪とは何か/ヘブライ語で書かれた意味・・・・。信者ではない私にはいろいろとわからないことがあります。断片ではなく、それらをつなげて考えたいと思います。何かを考え始める時、疑問から始まります。「わからなさ」から始まります。何故「苦」があるのか。「苦」とはそもそも何であるのか。何故「苦」が発生するのか。どうしたら「苦」から逃れられるのか。これが人々の宗教のはじまりなのではないか、という見方を頭の隅に置いて、今回からしばらく、聖書を考えて行きます。

 


【第70回敦賀遊会】のご案内

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●第70回テーマ「宮澤賢治の祈り」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年11月9日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』を読んでどのように思うだろうか。「わからなさ」が先
に立った。宮澤賢治の詩(心象スケッチ)を読んでどのように思うだろうか。これも
「わからなさ」が先に立った。有名な『雨ニモマケズ』は詩としては読めるものの、
道徳的なメモではないかと初めは思ってしまった。童話として面白いストーリーもあ
るが、後に評伝や批評や解説を読みながら、作品間などの関係から”そうなんだ”と
思うものもあった。どうして「鳥を捕る人」が出て来るのだろう。「わたくしといふ
現象は/仮定された有機交流電燈の/ひとつの青い照明です・・・・・すべてこれら
の命題は/心象や時間それ自身の性質として/第四次延長のなかで主張されます」と
はどういうことなんだろう。生前に発表された作品は一冊の童話と一冊の詩集と雑誌
掲載のわずかなものだった。しかし、数多くの作品が書かれ、書き直された。決して
子ども向けに書かれた童話でもなく、美しい言葉だけを使う詩でもなく、「祈り」の
ように刻まれていく。前回に引き続き、宮澤賢治の作品が描く世界観のもとにあるも
のは何かを考えたいと思います。

 


【第69回敦賀遊会】のご案内

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●第69回テーマ「宮澤賢治をめぐる二、三のこと」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年10月12日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
宮澤賢治は農芸化学を専門とする科学者だった。
宮澤賢治は短歌、詩(心象スケッチ)、童話、劇を書いた文学者だった。
宮澤賢治は鉱物が好きだった。
宮澤賢治はエスペラント語を学んだ。
宮澤賢治はチェロを弾いた。
宮澤賢治はイーハトーブというユートピアを作った。
宮澤賢治は多くのオノマトペや造語を生みだした。
宮澤賢治の生家は質屋だった。
宮澤賢治は農学校の先生だった。
宮澤賢治は炭酸石灰の販売に歩いた。
宮澤賢治は9回上京した。その都度、動機も意味も違う。そして節目だった。
宮澤賢治の時代には飢饉や病が多くあった。地震もあった。生まれた年には津波もあった。
宮澤賢治のベースには法華経があるという。


宮澤賢治の「芸術と宗教」、「科学と宗教」、「倫理と宗教」について語り合いたいと思います。


【第68回敦賀遊会】のご案内

第68回テーマ「そもそも仏教とは何だったのか(その2)」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年9月14日(土曜日)13時〜
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)

【チューターメッセージ】
約1年間仏教にまつわるテーマで遊学をしてきました。仏教に関してはまだ輪郭を描いたくらいのものですが、一区切りしたいと思います。現在の日本仏教は葬式仏教と言われる場合があるが、そもそも<生者>の仏教ではなかったのか。社会や時代を背景にして、深められているように見えても、誤解を繕うようにシンプルなことが複雑に解釈されていく。しかし、<大乗>は<他者>と係わり、究極の他者である<死者>を取り込んでいる。釈迦はいつ悟りを得たのか。人間として悟りを得たのか、無限の過去に悟りを得て死者として生者の<救済>に現れたのか。道徳や倫理を超えた宗教としての仏教を考えたいと思います。津波から2年半が過ぎてもどうしようもなさが残ります。記憶されたものは消えず、しかし解釈が加えられていってしまうのだろうが、一切衆生に語り続けるのだろう。今回の遊会も含め、記憶が語るものを受け取る準備をしていたいと思います。

 


【第67回敦賀遊会】のご案内

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●第67回テーマ「そもそも仏教とは何だったのか」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年8月10日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
仏教がインドに成立したのは紀元前五世紀。その教えは、うたとして口伝された。そ
の後、釈迦の話したことが弟子の弟子などによって文字にされ、経典となった。それ
は、サンスクリット語やパーリ語で記述された。その経典は漢訳され中国に伝えら
れ、それが、日本には漢訳そのままが伝えられた。釈迦の語ったことは、ヒンドゥー
などの影響も受けて変化した。安世高や支婁迦讖らにより2世紀の中ごろから中国に
伝わり、音のままあるいは意味の翻訳が施され、鳩摩羅什(5世紀)、真諦(6世
紀)、玄弉(7世紀)ら200人近い訳経者によって6000から7000巻の仏典が漢訳され
た。日本に伝わった仏教経典は、サンスクリット語から漢訳された時点で読み替え、
誤解を含んでいた。敦煌などで発見された経典により明確になってきたものもある。
鎌倉新仏教は、多くの経典が編集、解釈されて興ったものである。日本に合った解釈
が修練されてきたものである。そのように考えると、原始仏教と日本仏教とは違った
ものである。さらに言えば、現在の日本仏教は、インド仏教とは違ったものであるの
だろう。しかし、そこには誤解が生んだすばらしさがある。


【第66回敦賀遊会】のご案内

●第66回テーマ「日本中世の基にあるもの(2)」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年7月13日(土曜日)13時〜
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)

【チューターメッセージ】
日本が「日本」になったは、7世紀後半である。その前は、「倭国」であった。それまでは、「日本国」も「日本人」もいなかったことになる(聖徳太子は日本人ではなかったことになる)。そして、中世日本は、アイヌや琉球までを統一されておらず、東国と西国とはずいぶん違った習慣があり話し言葉も異なっていて多様な様相があった。しかし、中世都市で書かれた言葉はほぼ通じるものだった。また、中世では、「悪」は、人がたやすく制御することができない得体の知れない力を指す語であり、鎌倉新仏教の祖師たちは、さまざまな「悪」の問題と向き合った思想家であった。「中世人は現代人と比べて音に対してはるかに敏感であった。音に非日常的なもの、聖なる力、神仏につながるものを感じとり、人の力の及ばない何かがそこにある、と考えたのでしょう。」「人間の音声は、どうも人間自身の意志だけによってはっせられるのではなく、何か人の力の及ばぬ力がそこに作用している、と中世人は考えていた」(網野善彦)。鐘、太鼓(三巴紋)、笛、ひょうたん、ほら貝、人の音声でも、「風聞(ふうぶん)」、「口遊(くちずさみ)」、「聞耳(ききみみ)」、「微音(びいん)」、「高声(こうしょう)」。こうした人間と自然の関係が、今とは違ったとらえられ方がされていたことなどを、前回に引き続き、網野史学を通して探りたいと思います。




【第65回敦賀遊会】のご案内

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●第65回テーマ「日本中世の基にあるもの」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年6月8日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
現在の我々の原体験につながる社会は、室町時代ぐらいまでさかのぼれるそうです。
つまり、それ以前とは大きな違いがあるということです。そして、鎌倉新仏教(法
然、栄西、親鸞、道元、日蓮、一遍など)の興った時代と現代では社会やものの考え
方や感じ方が大きく異なっているということで、積極的に求めていかなければ、その
本質には行きつかないということです。一見、権力や自然に翻弄される歴史のなか
で、職能民、庶民はどのような生活を送っていたのでしょうか。まず、「百姓は農民
と同義ではない」というところから始まります。「水呑は貧しい農民のことではな
い」。この誤解を解き放った時に、中世社会の見え方が変わってきます。この実証的
例から、貧困と観えていたものが実は豊かなものであったことが分かってきます。律
令制によって植え付けられていた土地という考え方、米というものを中心に考えられ
てきたことからが誤解の元にあったことが分かってきます。海上交易が重要なキーに
なっていたことが見えて来ます。そこに広がる社会はどのようなものであったか。誰
が担っていたのか。権力はどのように対応したのか。女性の重要性。西と東の違い。
北と南への広がり。飢饉はどこに起こったのか。土地を持たない人々は何をしていた
のか。表の歴史からは見えないしたたかな生活の歴史は、一部の権力の歴史ではなく
大部分の人々の歴史としてリアルに感じられてきます。自然の受け止め方が現在と違
うことから、人間の手の届かないところ(聖界)と人間(俗界)との境にある「無
縁」の「公界」のなかで、「ケガレ」を「キヨメ」るための職能をもった人々が大事
にされ聖なる、非人、遊女、芸能民、商工業者、神人、が成り立っていきます。ま
た、島国であり孤立していると考えられていたこれまでの歴史の根底を翻し、海から
日本中世から見ると、日本の民族、文化の多様性が明らかになってきます。今回は、
網野善彦の著書を中心にして中世社会を覗き、網野史学に浸りたいと思います。



【第64回敦賀遊会】のご案内

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●第64回テーマ「親鸞の覚悟」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年5月11日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
親鸞は思想家である。法然が説いた念仏救済論を大前提として、その先に、さらに重大な問題があることを論理的に明らかにしようとして思考錯誤する『教行信証』は、全文が漢文であることだけでなく、大分の引用のある難解な思想書である。『教行信証』が正式には『顯淨土眞實教行證文類』といい、そのタイトルには「教行證」はあるが「信」がない。また、「淨土眞實」としながら、序の最後では「真宗」という。教・行・信・証の巻のあとに「真仏土」と「化身土」の巻がつづき、各巻には「愚禿釋の親鸞の集」とある。これは何を意味しようとしたのか。謎だらけである。親鸞の思想は、法然を超えようとしたものである。それは、越後への流罪が契機だったと思われる。自身を「非僧非俗」とし、思想家になったのはこの時期である。その思想の集大成として『教行信証』を著した(この他にも、ひらがなの多い「和讃」や手紙など多くを残してもいる。)。「教行信証」とは、原典(教)、実践(行)、信心(信)、悟り(証)である。そこに基調低音で流れるのは、父殺しの悪人である阿闍世(アジャセ)は救われるのかという物語である。「廻向(えこう)」には「往相(おうそう)」と「還相(げんそう)」とがあると述べる。「眞實の教をあらはさば、すなわち大無量寿経これなり」と宣言する。悪人救済の除外規定の検証を進める。「三願転入」と言われる親鸞の信仰告白が述べられる。そして親鸞は多くの引用をしながら『教行信証』を記述したが、これは救済について積極的誤読を試みたのではないだろうか。その根拠を示すために引用が必要だったのではないだろうか。世俗のなかで「非僧非俗」を貫く親鸞の覚悟を見つめたいと思います。


【第63回敦賀遊会】のご案内

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●第63回テーマ「親鸞の追究したもの」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年4月13日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
 下級貴族の息子として1173年に京都で生まれ、1183年9歳で比叡山にのぼり20年間
の修行の末、1201年29歳の時に聖徳太子の示現を得て、法然の門に入った。1207年35
歳で越後に流されるが1211年に赦免され、翌年に法然の死を知って、1214年に妻恵
信、子とともに常陸に行く。そして和讃や手紙を残して約20年後の1235年に京都に一
人戻り、娘の覚信に看取られて、頑丈な身体を持った親鸞は1262年に90歳で入滅し
た。
 法然が専修念仏を説き、その『選択本願念仏集』の書写を許された親鸞は、越後へ
の流罪、法然の死を機に「ひとり」となる。一方、妻帯し子ももうけた。そして「親
鸞は弟子一人も持たず」とも言った(『歎異抄』)。
 法然が『選択本願念仏集』を著し「念仏」を、道元が『正法眼蔵』を著し「正法」
を、日蓮が『立正安国論』を著し「題目の功徳」を唱えた時代。親鸞は多くの引用を
用いて『教行信証』を著した。(『歎異抄』は唯円の聞き書きと解説で、親鸞の教え
を誤って解釈することを嘆いてそれを正すために著された18条と序と結である。)法
然が「われは、念仏を選ぶ」と言ったのに対し、親鸞は「われは大無量寿経を選ぶ」
と言った。そして「大般涅槃経」「観無量寿経」そして「末法灯明記」を引用し尽く
す。悪人は浄土へ行けないのか。浄土へ行く条件とは何なのか。「三願転入」し、自
分を「非僧非俗」と言い、苦悶しながら念仏する親鸞。
 多くの作家や批評家が親鸞を対象にしている。親鸞の魅力は何なのか。親鸞の言う
「他力」とは何なのか。親鸞は法然をどのように引き継いだのか。まずは、親鸞の一
生をなぞり、『歎異抄』を読みながら親鸞の思想の入り口に立ちたいと思います。


【第62回敦賀遊会】のご案内

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●第62回テーマ「法華経が教えること」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年3月9日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
元寇を予言した日蓮。正しいと信じた仏陀の教えを広げたかった日蓮。道理・文証・
現証の三証の具わった経典主義をとった日蓮。そして日蓮は「妙法蓮華経」という題
目を取りだした。大日経と法華経を比べ、日蓮は法華経をとり「法華経の行者」と名
乗った。法華経は、二十八の品から成り、迹門と本門に分かれ、譬えを以って教えを
説いている。北一輝も宮沢賢治も影響されていたという法華経。今回は、この法華経
とはどういうものかをなぞりたいと思います。


【第61回敦賀遊会】のご案内

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●第61回テーマ「日蓮の”態度”」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年2月9日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
正法千年、像法千年に続く末法は一万年続くとされ、日蓮の時代は、末法に入って
200年が経っていた。
仏陀が入滅した2月15日の翌日にあたる2月16日(1222)に誕生した日蓮は、善日麿
(ぜんにちまろ)と名付けられ、16歳で得度し、蓮長(れんちょう)と名のり、のち
日蓮と改めた。(蓮長に帰依した父に妙日、母に妙蓮という法号を授け最初の弟子と
し、自らはこれを併せて日蓮と改名したと伝説される。)
「一人の人の生涯と思想から始まった仏教が、多くの宗派や分派に分かれているが、
仏教は一つではないのか。」「仏陀の教えに二つの道がありうるはずがない。」と、
日蓮は仏教に無数の教派の存在する疑問から出発した。1242年から比叡山に10年とど
まり、仏陀の初説法を含む華厳経、伝道最初の12年間の教えを収めた阿含経、次の16
年間の教えの方等経、三番目の14年間の般若経、最後の8年間の法華経、として検討
の末、法華経は仏陀の全生涯の教えのエッセンスを含み「万物の原理、永遠の真理、
仏陀の本然と悟りの力の秘儀」があるとして、法華経が真仏教であるとした。そし
て、全仏教思想は「妙法蓮華経」という題目に要約されているとした。
日本で災難が続くのは、人々の間に誤った教えが広められており、その救済の道は、
最高の経典である法華経を国民あげて信奉することであるとして、1260年に『立正安
国論』(日本に平和と正義をもたらす論)を著した。
また、辻説法を始め、浄土は地獄におちる道、禅は天魔の輩、真言は亡国の邪宗、律
は国賊であると破折(はしゃく)し、既存宗派を攻め、日蓮自身は仏尊からつかわさ
れた使者であるとした。迫害を受け、他宗からも攻められるのは必至である。四度の
法難にあい、伊豆、佐渡への二度の流刑にあった。しかし、その行動は、内村鑑三が
『代表的日本人』の中で言うように、独力でもってあらゆる権力と抗し、一つの生命
を賭して立ち、一方で、誠実で正直で勇敢な人間であり、貧しい人たち、しいたげら
れた人たちに対してはやさしく、熱狂性と創造性と独立心とによって仏教を日本の宗
教にした人であった。そして、内村は「闘争好きを除いた日蓮、これが私どもの理想
とする宗教者であります。」と言った。
1282年10月11日に死去した、特異とも思えるこの日蓮の一生をなぞりたいと思いま
す。


【第60回敦賀遊会】のご案内

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●第60回テーマ「道元の語ったこと」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2013年1月12日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
前回に引き続き、道元の思想を探りたいと思います。釈尊の十大弟子の一人の迦葉
(かしょう)から達磨を通して中国に伝わった禅が、如浄から伝えられた道元が日本
に伝えました。日本曹洞宗の宗祖となった道元は『正法眼蔵』などを残し、その弟子
で日本達磨宗から合流した懐弉は道元の話した内容を『正法眼蔵随聞記』として記
録、編集しました。そこには仏教語や漢語などが多出し難解ですが、むしろ直接的な
教えや具体的な方法が書かれていると思います。坐禅の方法や典座(料理役)の役割
や悟りについてなど、素人の僕などにはなるほどとうなずくものばかりです。修行に
は正しい師匠が必要である。僧は裕福ではいけない。貧乏でなければならない。生活
すべてが修行である。悟りは自分でもわからないうちに突然やってくる。座ることが
なぜ大乗になるのか。ひとつひとつの道元の解説には釈尊、その弟子、多くの修行者
による仏教のすべてを取り込んでいるようにも思います。これらひとつひとつを読む
には時間がかかりますが、『正法眼蔵』のいくつかをとっかかりに道元の解説に再度
耳を傾けたいと思います。


【第59回敦賀遊会】のご案内

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●第59回テーマ「座って観る」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2012年12月8日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
 禅僧は「座禅をして何になるか?」と問われれば「何にもならない」と答える。な
らば、なぜ座るのか。
 「修証一如」、「只管打坐」、「心身脱落」。無常を出発点として仏教を学び、比
叡山から降りて、禅の修行に入った。「人間は生まれながら理想的な人格者になりう
る素質をもち、もともと完成された人格体であるとされているが、もしそうであるな
らばなにも人格完成のために努力する必要はないと思われるのに、諸仏はなんのため
に更に志をたててこの上ないさとりの智慧を求めて修行したのであろうか。」と疑問
を持ち入宋し、5年間の修行後、28歳で如浄から嗣書を受け、初祖摩訶迦葉からの51
世祖位となって、正法を日本に持ち帰った。師から弟子に、直接一滴残らず移し、
「一箇半箇」に伝える。そのようにして釈尊から伝えられ、如浄和尚から道元に曹洞
禅が伝わった。
 多く座った道元は、多くを書き、多くを話した。本質としての概念を言語化して思
考し、編集して問答として言葉を交わす。結論を聴いてプロセスを想う。プロセスを
聴いて結論を想う。「文字とは一体どんなものか」「一、二、三、四、五」。言葉は
方法を示しているだけである。修行を実践してはじめて知ることになる。自分で知ら
なければならないことである。
 道元のたどった道を通して、思想を探りたいと思います。


【第58回敦賀遊会】のご案内

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●第58回テーマ「初心者による、初心者のための聖書入門」/「『シュタイナーキリ
スト論集』よりキリストの意味と神秘学からみる輪廻転生」
(チューター:能勢慶子/犬養佳子)
●日時:2012年11月3日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
能勢慶子さんから
 クリスチャンでもない私が聖書入門なんて失礼なのですが、海外の音源の歌詞を見
ていてイマイチ解らないニュアンスや洋画を観ていてオチの解釈などがシックリ来な
い時に世界の大部分を占めるキリスト教関係の解釈の必要性を感じました。文学
シェークシピアやノウ゛ァーリスを読んで味わうためには聖書が必要でした。
 毎年世界で一番売れる書籍であり、進呈される書籍でも最多で最も多くの言語で訳
されている書籍!
ならば読まない訳にはいかないではないか?しかし、独りでは取っ付きにくい。そう
感じていたら息子の同級生のお母さんがクリスチャンという出会いがあり、教えて頂
く事に。
 丁寧なガイドにより通読する途中で情けない人間に失望したり納得したり。アダム
とエバやノアの箱舟の創世記に始まり、啓示の書で終わる壮大なStoryが物語る事と
は?ファンタジーStory好きな方々も聖書が下敷きのものが多いです。洋画洋楽海外
文学好きな方、一度聖書世界の入口に立ってみましょう。

犬養佳子さんから
『シュタイナー・キリスト論集』やルドルフ・シュタイナーの日本への紹介者・高橋
巌先生の著書から
神秘学~輪廻転生とキリストの意味とを結びつけて考えたいと思います。

参考
・映画:『天地創造』1966年アメリカ/イタリア(ジョン・ヒューストン)
・映画:『奇跡の丘』1964年イタリア(ピエール・パオロ・パゾリーニ)
・『シュタイナー・キリスト論集』西川隆範訳(アルテ出版)


【第57回敦賀遊会】のご案内

●第57回テーマ「絶望から自由へ・・本願の選択」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2012年10月13日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)

<チューターメッセージ>
「善人なをもつて往生をとぐ、いはんや悪人をや」(歎異抄)の構文を習った古文の
時間に、構文とは別にその解釈は聞いたものの、いま一つ理解できなかった。「悪
人」とは誰なのか。なぜ悪人が救われると言うのか。
1052年に始まり1万年続くといわれる「末法」に生まれた法然は、比叡山を降り、
「専修念仏」を称えた。そして親鸞に引き継がれる。「南無阿弥陀仏」と称えれば往
生が約束される。「誰が」称えるのか。「誰の」願いなのか。「凡夫」とは誰なの
か。なぜ念仏を称えることで往生できるのか。”準国産”のこの方法を発見した法然
の願いは何だったのか。悟る仏教から救いの仏教への転換の革命性。「宗教的価値の
絶対性」(阿満利麿)。
法然はどのように専修念仏に至ったのか、信じることの意味、そして、信者でもない
者が何を汲み取ることができるのか、法然の『選択本願念仏集』を中心に考えたいと
思います。


【第56回 敦賀遊会】のご案内

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●第56回テーマ「ダルマから」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2012年9月8日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
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<チューターメッセージ>
あることに、人は初めにそれに接した時の自分の「感情」で方向を決めやすい。そのための意義付けや自分の感情を正当化させるための言葉を探しやすい。最初の感情をいかにコントロールできるかが、その方向を決定づけることになりやすい。最初の感情が歴史を通して発生していることにも検証せず、感情が自分の直接の体験のみから出てくると思っている。そして、シンプルな結論を急ぎ、現実を考慮せず自分の感情を優先するあまり、複雑な関係は省略する。


歴史は自分が選択したのではないから自分の今の感情とは関係がないと思う人もいる。果たしてそうなのか。そして、感情を正当化するために歴史や経緯さえ曲げて、結論を自分の感情に沿うように導く。日本を取り巻く「領土」や「政治」のことも同じように感じられる。

 

自分の感情をコントロールすべく精神世界を扱う人さえも自分の感情をコントロールできず、それに合うイデオロギーを支えに、相反するものを攻撃する。いったいどうなっているのか。なぜ初めの感情を検証しないのだろうか。なぜ初めの感情の出所を探らないのだろうか。発想に間違いがあるのではないだろうか。相反することで対立する問題では、遠い向こうには、「結論の出し方」の問題もある。

 

福ダルマ。七転八起のダルマ。禅の初祖のダルマ。今回は、「ダルマ」を通して、自分のコントールについて考えたいと思います。

 

 


【第55回 敦賀遊会】のご案内

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●第55回テーマ「カウンターカルチャーの潮流から」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2012年8月11日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
++++++++++++

<チューターメッセージ>
1945年に日本に原爆が投下されたが、1954年の第五福竜丸事件まで日本で反核運動が起こってきませんでした。そして、日本が唯一の被曝国であるとして語られる誤りもあります。反核ではあっても反原発ではありませんでした。それはどういうことなのでしょう。政治的な要因については、3.11以降に読まれている多くの書籍でも語られています。しかし、ヒッピー、コミューン、ドラッグ、エコロジー、フェミニズム、タオイズム、ニューサイエンス、ニューエイジ(=精神世界)の文脈で語られることは多くありません。また、日本ではこの流れに「宝島文化」や「西武文化」も駆動力になりました。今回はここに分け入り、昨今の状況に流れ着くカウンターカルチャーの潮流が、60年代から70年代、80年代にどのように変容していったのかを考えてみたいと思います。それぞれを一つのテーマとしたいものですが、今回はその大きな流れを概観し、意識しているか否かによらず影響を及ぼしてきたものをきっかけに話しを進めたいと思います。

 

 

 


【第54回敦賀遊会】のご案内

●テーマ:「社会の変容を目指すアートから」

(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2012年7月14日(土曜日)13時~ 無料。
(ただし、レジュメのコピー代要)
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)

【チューターメッセージ】

 

『REAL TIMES』展(2011)に引き続き、chim↑pomの『ひっくりかえる展』が4/1から7/29、東京・ワタリウム美術館で開催されています。(chim↑pomは、あの、ヒロシマの空をピカッとさせるプロジェクト(2008)などのパフォーマンスで知られるアーティスト集団です。)『原爆の図』の巡回の経緯、VOINA(ヴォイナ)がKGBビルに向合うようにペンキでペニスを描いた経緯、渋谷センター街でクマネズミを捕獲後に剥製にしてリアルなピカチューを仕立てた経緯と実物の展示(スーパー☆ラット)、渋谷駅構内にある岡本太郎の「明日の神話」にゲリラ設置した(2011/4/30)経緯と実物の展示、実際に館内でガソリンに引火させ煤でドローイングした『いきのこる、2012』、偽ニューヨークタイムス号外「吉報」100万部を配ったThe Yes menの経緯、JR(JR:フランス)の『女性たちこそがヒーロー、2008』の経緯、『TEDスピーチ』、実名は伏せられているがあのふくいちの指差し作業員の『ふくいちライブカメラを指差す、2011』(指差している長い時間、マスクの中の息の音を聞きながら最初から最後までを見届けました)などのパフォーマンスアート展。冗談のようなアイデアを本当にやってしまい、社会の変容を目指して行動するアート集団の示すもの、今世界中で行われているパフォーマンスアートが示すものから何かを受け取りたいと思います。そして、何がリアルに感じることができるのか、そのきっかけとして話をすすめたいと思います。

 

 


【第53回 敦賀遊会】のご案内

21世紀に入って第1ディケードが過ぎました。このゼロ年代は変曲点だったようにも感じられます。いきなりの9.11。さまざまな暗黙の常識が覆され、根本を問うことになりました。しかし、3.11以降に持ち上がった問題も、20世紀が抱えていたものが露わになっただけで、すでに水面下で渦巻いていたものだったのではないでしょうか。新たに出てきた問題ではなく、意識の下にあっただけだったのではないでしょうか。すでに準備されていたと思われます。そして、21世紀になって水面上に出てきたり、表現されたり、目に留められたり、無視できない状況になったり、壊されたり、塗りかえられたり、・・・。ゼロ年代に変わり始めたことを探り語り合いながら、今後の100年、次のゼロ年代に向けて、修正しておかなければならないことを考えたいと思います。

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●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
●第53回テーマ「ゼロ年代の繋がり」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2012年6月9日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
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【第52回敦賀遊会】のご案内

『生命を捉えなおす』の著者である清水博の『コペルニクスの鏡』が3月に出版されました。”不思議の森”に行く”コッピー”がカラスからいろいろなことを聞き学ぶ物語です。冒険的ではないですが、サン・テグジュペリの『星の王子さま』の形態に似ています。昨年の震災をきっかけに書かれ、「<いのち>の哲学物語」として読んでほしいと著者は言っています。コペルの鏡/<いのち>の地動説/<いのち>の与贈循環/二重生命・・・。清水博が『生命と場所』、『生命知としての場の論理』、『場の思想』などに書かれてきた内容のエッセンスが物語として込められています。今回は、生命とは何かではなく、もちろんエコなんかでもなく、<いのち>の居場所、<いのち>の循環を考えたいと思います。

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●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
●第52回テーマ「コペルニクスの鏡」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2012年5月12日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
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★5/12敦賀遊会のあと、19時から、美浜駅の2階での「ホームタウンライブ」で歌わせてもらえることになりました。約30年ぶりに人前で歌います。よかったら聴きにきてください。

 

 


【第51回敦賀遊会】のご案内

都市型狩猟採集生活を唱え、0円ハウス、0円生活を以て建国した”新政府(ZEROPUBLIC)”の総裁である坂口恭平は78年生まれの建築家である。10平米以下であれば建築士の免許がなくても誰でも家を建てることができるらしい。そこでモバイルハウスを提唱する。奇人としての平成の宮武外骨なのか。


DOMMUNEでのトークは聴かせたし、胸に迫る歌も聴かせる。過激にして実証的で体験的で、憂いがあり鬱的でありながら陽気な旅人である。タレント性もあるアジテータ。そして、路上生活者の生活を書いた彼の小説『隅田川のエジソン』は、いとうたかお主演、堤幸彦監督の映画『MYHOUSE』の原作である。また、自身の生活、考え続けることをTwitterやUstreamでリアルタイムで流し、思考を発信し続けている。珍しいことではないが、現実に動いている。


”3.12”には”狂った”ように電話を掛け続け、逃げることを勧め続け、自身も東京から故郷の熊本に移住して拠点を移してしまった。今官邸は熊本にある。東京、アジア、世界を行き来し、海外の同様な”新政府”からも共闘の意思が伝えられているようだ。県が動き、銀行が動き始めたらしい。メタファーからリアルに、バーチャルや思いつきからリアルに結びつける場を作ろうとしている。発想の転換による世界の改変をしようとしている。いわゆるデジタル機器を使って、いわゆるアナログ的に広げようとしている。
この坂口恭平の思想とは何かを探ってみたいと思います。

はたして本物だろうか。いや本物でなくてもいい。一生続ければ本物になる。ただ、一つひとつ確認しながら思想を作っていく姿勢を見ていたいと思います。そして「住む」ことを考えたいと思います。



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●毎月、第2土曜日、13時から。
 

無料。(ただし、レジュメのコピー代要)


●第51回テーマ「「住む」あるいは空間・土地・故郷」

(チューター:伊吹 圭弘)


●日時:2012年4月14日(土曜日)13時~


●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。


●連絡先:0770-24-4495(伊吹)


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【第50回敦賀遊会】のご案内

敦賀遊会は50回目になりました。そして、今月、東日本大震災から1年が経ちました。震災・福島第一原子力発電所事故関係のテーマで遊会を行うのは三度目ですが、もう一度行いたいと思います。もちろん、これまで遊会のテーマにしてきた他のこととも関係しています。これからのテーマにも関係すると思います。ヒステリックな状況が続いていると感じます。反や脱や卒をつければ正義と感じられる安心を求められているようにも思います。良くない状況だと思います。

”科学的な”と冠を付ければ信じられると信じている。レトリックで一面しか見せない。間違った言葉遣いと間違った印象を植え付けて誤った判断を迫ろうとする。知らないことを示され、一定の物語があると本当のことと思ってしまう。雰囲気に圧力をかければ力が集まると思われている。ひとつに集まり、ひとつのことを同時に行えば、みな同じだと思ってしまう。専門家などどこにもいない。専門家に頼れば第三者になれると思っているではないか。啓蒙する者の言葉を鵜呑みにしてしまう悲劇。不正確なことを自明のこととして広めることの悲劇。未来を作ると言って悲劇を利用している。大声を発てる者を信じる気になれない。評論だけして惑わす者は平常時にやってもらえばいい。非常時が続いている。ミュージシャンに自身で何ができるか、などと考えた者もいたのかもしれないが、冗談じゃない、音楽をどれだけ必要としたか。しかし、その力の自覚もなく、言ったもの勝ちで扇動する者もいる。ものを言うこと自体を否定しない。しかし、最前線にいる者はモクモクと行動している。後方にいる者は次のステップに向けてモクモクと備えている。声高に叫ぶ者はいない。モクモクと備えている。

自分ではどうしようもないことへの焦燥感。全体が見えない状況。全てを見ることも、全てを確認することもできない。見えない部分、語られていない部分が重要だ。これまでの二元論では事は進まない。部分から全体を見る方法はないものだろうか。しかし、ここは遊会。タブーなし。未知に踏み出すのが遊学。静かに、すべてを現状に合わせて語り合いたいと思います。(伊吹圭弘氏)

 

<九州遊会より>
原発反対の声が高まっています。原発がなくても暮らせる生活が理想だと私も思います。一方で、ただ通り一遍に、ただ闇雲に、原発反対を訴えるのがいいの か、という懸念も胸の隅っこで渦巻いているのも事実です。なぜ原発のある町は沈黙したままなのか。単に原発マネーに依存してきたからという理由だけなの か。どうもそれだけではないような気がします。今回の敦賀遊会は主宰者でもある伊吹圭弘さんがチューターとして原発問題を取り上げるとのこと。敦賀原発と 直に向き合う伊吹さんだから見えていること、おそらく遊会でしか語られない話が「游星の間」で存分に交わされることでしょう。(YUKIYO)


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●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
●第50回テーマ「今注意していたいこと」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2012年3月10日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
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【第49回敦賀遊会】のご案内

越境するジプシー、乞食や泥棒をもっぱらとする放浪の民、魅惑的な音楽と華麗な踊り、自由奔放な美女、神秘的な占い。我々の持っているジプシーの印象はどういうものだろうか。この印象は、どこから来たのだろうか。どうしてこういう印象を持っているのだろうか。持たされたのだろうか。文学や音楽で扱われる。各地に散らばりながらも独自の言語を持っている。ロマと呼ばれたり、シンティ、マヌーシュ、ロマニチャル、ヒターノ、カーロなどと各地での呼ばれ方も違う。かつてジプシーの奴隷制があった。ナチスによるホロコーストと同様に、ジプシーのポライモスがあった。民族問題、社会問題など様々にクロスする。何かと似ているように思う。ジプシーについて考えたいと思います。

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●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
●第49回テーマ「ジプシーとは誰か」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2012年2月11日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
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【第48回敦賀遊会】のご案内

1955年2月24日に生まれ、1976年にApple Ⅰ、1984年にMacintosh、1986年にPixar、2001年にiTunes、iPod、2007年にiPhone、2010年にiPadを世に出したスティーブ・ジョブズが、10月5日に56歳で亡くなった。
40年前に一般には考えもできなかったものが今の社会を動かしている。これから40年後の社会がどのようになっているのかを今考えられるだろうか。今から22世紀の社会はどのようになっているのだろうか。第二のジョブズはどんなビジョンを持っているのだろうか。今解決できていない課題を解決できる技術ができている保証はないが、希望を持っていたい。ジョブズを通して、3.11以降の未来に向かうイノベーションを話し合いたいと思います。

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●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
●第48回テーマ「未来を作ったスティーブ・ジョブズ」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2012年1月14日(土曜日)13時~
●場所:伊吹の自宅(游星の間)・・参加される方は電話をお願いします。
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
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敦賀遊会からのお知らせ

 

9/10に第47回の敦賀遊会を開催しましたが、しばらく伊吹は、敦賀を離れることになりました。(と言っても、来年1月には戻る予定です。)そのため、来月から今年いっぱいの敦賀遊会を開催することができなくなりました。次回の敦賀遊会(第48回)は、来年に入ってからということにさせていただきます。(来年の話で、鬼が笑っているようですが)また敦賀に帰って来ましたら、お知らせをお送りしたいと思います。

 

よろしくお願いいたします。

 

 

 

 


【第47回敦賀遊会】


病老死は、恐れられてきた。分からなさへの恐れがある。自身に起こっていることも
分からない怖さがある。コレラの原因が細菌であることが分かった瞬間、治療方法が
なくても患者が減っていったということもある。そして衛生の保持、身体中の異物へ
の対抗、薬物による延命により急激な人口増加をもたらした。「正常」と「異常」と
に分けられるとすれば、病はバランスを崩した正常ではないか。そして、バランスを
崩したところから自身を感じる場合がある。体温にしても、共同体での平均値やその
標準偏差を超えたときに「異常」と診断される。感染のように、共同体の中で他者に
危害を加えるあるいは何らかの影響をもたらすもの、自身の中の異物が「病」と扱わ
れ、異常として隔離される。今では、国家から管理という名のもとに、少し体重が増
えたくらいで区別される。気付かないものも含めて誰にもある「病」について語り合
いたいと思います。

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●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
●第47回テーマ「病について」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2011年9月10日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
    http://www.greem.co.jp/index.html
    (アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)
++++++++++++

 

 


【第46回敦賀遊会】


移動することが旅であるならば、物理的に、空間的に移動するだけが旅ではなく、空
想的に、時間的に移動する旅もある。移動することで情報が伝わり、文化が伝わり、
変化を引き起こす。
旅の目的は、ビジネスもあれば、巡礼もあれば、観光もある。体験する、見聞を広め
る、何かに出会う、などと旅行会社のコピーのようなものもある。移動せざるを得な
い民族もあったし、オリエンタリズムを生み出す旅もあった。グランドジャーニーも
あれば、グランドツアーもある。最近では「観光学」という講座を持つ大学もある。
非日常と日常の区別も、旅の定義には収まらないだろう。元いたところ、自宅、生ま
れたところには帰らない、帰れない旅もある。戻らない旅に出てしまえば、日常が旅
である。旅の中で生活する人たちもいれば、追い払われた人たちもいる。常に変わら
ず繰り返すものもあれば、変わっていく習慣もある。
生まれ落ちて出立したら、もう元には戻れない、変化した自分に出会ってしまう。遊
出して、未知なる世界を語り合いたいと思います。

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●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
●第46回テーマ:「旅するということ」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2011年8月13日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
    http://www.greem.co.jp/index.html
    (アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)
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【第45回 敦賀遊会】

ざわめきがなくならない。事故は続いている。引き金が地震だっただけにざわめきが
おさまらない。

以前決めていた今回の遊会のテーマを変更して、福島の問題をもう一度継続しようと
思います。

3.11以降に変わった何かについて、単純な「ハンタイ」でも、単純な「スイシン」で
もない観点で話をしたいと思います。

原発は事故が起こると大変なことになるから再生可能エネルギーに変えていくべきだ
とか、電力需要をまかなうためには原子力発電所は必要で共生をはからなくてはなら
ない、などいった議論は、ちまたの書店に並ぶ本にも雑誌にも転がっており、テレビ
でも見られる。3.11を思想的分岐点に扱う視点も出ている。
しかし、「ハンタイ」対「スイシン」の対立意見だけでは多くのものがこぼれ落ちて
いく。

ざわめく。どうしようもなくざわめく。ハイポジションからではなく、落ち着いて現
実を見て話したいと思います。

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●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
●第45回テーマ:「”福島”が示したこと」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2011年7月9日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
    http://www.greem.co.jp/index.html
    (アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)
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【第44回 敦賀遊会】

定例の敦賀遊会は第2土曜日に行っていますが、6月の第2土曜日(6/11)は、伊吹
が福島へ支援に行くため6月18日に変更します。
テーマは、能勢伊勢雄さんにチューターをお願いし約2年半に亘り続いてきた『渦と
記憶』のシリーズ最終回の『#19生命史』です。

19枚の「遊図」の解説を伴った能勢さんの『渦と記憶』のシリーズはこれまで11回開
催してきましたが、今回が最終回です。
『何故「Ascension Spectacle」を制作したか』(『音律から音階へ』)/『四大・
エーテル体思想』/『流体から渦輪へ/渦輪から螺旋へ』/『霊的衝動と霊的必然』
/『古神道言語旋回螺旋(言霊学)』/『思弁世界と宇宙論』/『西洋思弁哲学史』
/『アントロポゾフィ形態学』/『人間と自然の渦流的モルフォロギー』/『ストレ
ンジ・アトラクター→人工生命』/『世界創出から螺旋に向かう神聖幾何学』

「「遊図」は、ジャンルと時代を自由に横断しながらコンセプトを結び付けていく
チャートである。」
「硬化した世界では渦は現れない。渦は“やわらかさ”のなかで姿を顕し“感覚器
官”として働き表面積を拡げながら“外界”を渦の中に巻き込み取り込むのである。
地上の物質に宇宙辺縁から力を及ぼしているエーテル作用を取り込み、物質を形成・
変容させる行為なのだ。それは母胎の中で人体の器官を形成する胎生学的な行為であ
り、“やわらかさ”のなかでのみ実現する“渦”の神秘である。」
「未来のために意味のあることをやらないといけない」
あらためて『渦と記憶』のシリーズのこれまでの11回を振り返ると、まさにそのよう
に感じます。
その最終回としての「生命史」の敦賀遊会に参加ください。

これまで出席できなかった回があっても、問題はありません。



【チューターメッセージ】
約2年半に亘り続いてきた『渦と記憶』の遊図を巡っての解読シリーズがいよいよ最終回を迎えます。テーマは「#19生命史」を扱います。ただ、今回の「敦賀遊会」では主宰者の伊吹圭弘氏が原発の専門家でもあることから、伊吹氏との対話の形で進めてみたいと考えています。まさに現在、生起している問題から眼を背けたまま「生命史」を語ることはナンセンスでしか無いと考えるからです。まさにこのタイミングで『渦と記憶』が最終回を迎え、「#19生命史」を取りあげることは布置された恩寵のように思えます。(能勢 伊勢雄)


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●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、レジュメのコピー代要)
●第44回テーマ:「生命史」(チューター:能勢 伊勢雄)
●日時:2011年6月18日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
    http://www.greem.co.jp/index.html
    (アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)
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【第43回敦賀遊会】

●テーマ:「震災から引き継ぐもの」
●チューター:伊吹 圭弘
●日時:2011年5月14日(土曜日)13時~
●場所:伊吹自宅(敦賀市新松島町)
※今回の会場は、都合で、伊吹の自宅で行います。お間違いのないよう!!
●連絡先:0770-24-4495(伊吹)
 
【チューターメッセージ】
3.11以降、日本および世界が一変したのかもしれない。生き方も社会の在り方も変わるのかもしれない。そして、現在も未経験の現実が進行している。地続きの場所で進行している。TMI事故(1979)/チェルノブイリ事故(1986)/阪神大震災(1995)/JCO事故(1998)/チリ落盤事故(2010)など、最近の災害等は教訓とならなかったのか。「これより下には家屋を建てないこと」などと先人が記したものが残されているくらい、大昔から地震は発生し、津波も幾度となく襲ってきた。技術は経験の集積である。科学も技術も役には立たなかったのか。災害を起こさないことなどできず、自然の脅威への対処が我々の生活の対処であり、文化を、文明を作ってきたはずである。忘れてはいけないことを記録してきたはずなのに、思い出せないでいたのか。東北地方を中心に襲った津波をリアルタイムにテレビで見ていた我々はなすすべもなかった。

コミュニティのあり方、防災ではない自然への対処のしかた、政治やリーダーへの意思表示のしかた、技術のあり方、民主制のあり方、安全性の考え方、帰る場所はどこか、本当に必要なものは何なのか、・・・。専門化した社会の中で自活能力を失ってきている我々は、このままでいいのか。これまでのあらゆるプランは見直されるだろう。見方、考え方の方向が変わるだけではなく、配慮する内容が変わるはずである。そこには、リセットされるものもあるだろうが、引き継いでいくものもあるはずである。

今回の事態は我々の意識にどういった変革を与えているのか。”事故は奇跡の裏返し”であるとポール・ヴィリリオは言った。”起こりうる可能性があるものは、確率は低くても現実には必ず起こる”と柳田邦男が言う。危険として原子力発電所を停止させ、電力の不足も止む無しと覚悟できている人もいるようだ。”再生可能エネルギー”と呼ばれるものは技術的、経済的に確立でき、安全を確保できるのか。

月刊誌での特集、新聞社が写真をまとめたものも書店に並んできた。それぞれの論説はそれぞれの論理の解説であり、人ごとに感じる。もう掛け声の段階は過ぎ、多岐にわたる現実の活動が必要な段階に来ている。平穏な日常を取り戻すにはどうしたらいいのか。今ここで、未知に向かう準備として、その礎を考えたいと思います。

 

 


【第42回敦賀遊会】


●テーマ:「世界創出から螺旋に向かう神聖幾何学」
●チューター:能勢 伊勢雄
●日時:2011年4月24日(日曜日)13時~
   無料(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
    http://www.greem.co.jp/index.html
    (アクセス地図あり)
●連絡先:0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)
 
【チューターメッセージ】
方形、ラーの口、そして「レオンのレトリック」と称される背理の証明から始まる幾何学を用いた世界の解明。その根底にはエジプト数学の単元があり、この単元が神聖なる”1”と、現代数学の基盤になった”0”との相違が意味する世界創出の謎にふれてみましょう。そして、単元の分割を幾何学として思考した神聖幾何学の誕生へと向います。おそらく、私たちが知っている通念とは異なる世界観にたどり着けたらと思っています。テキストは展覧会図録『渦と記憶』を使用します。

 

 

 


【第41回敦賀遊会】


人が生きるためには、体内に入れるものとして空気も水も温度も必要ですが、「食べ
る」ことを止めるわけにはいきません。何気に口にする食事、空腹を満たすための食
事、儀式としての食事、生命維持のための食事。団らんとしての食事。
住むところの違いによる差異があります。そして「食べる」ために、なんでもしてき
た人間の歴史があります。味の追求、料理の改良、開発は果てしなく続きます。霞を
食べる仙人から必要以上に無駄に食べる大食漢まで、生まれてから死ぬまで続く行為
です。80年の寿命でも9万回までは食べる回数はない行為です。一旦口にすると危
険を呼び込むことにもなる場合もあります。それでも毎日口に運びます。そして食物
は文化も運び、変化させます。将来宇宙に飛び出すときにはどのような味を持って出
て行くのでしょう。
「食べる」ことの周りにある、負のエントロピーのシステムを持つ身体、食欲、究極
のタブーとしてのカニバリズム、毒や薬となる食物、食物連鎖など、いろいろな視点
でこの人間の基本的な活動である「食べる」ことについて語り合いたいと思います。

++++++++++++
●毎月、第2土曜日、13時から。(今回は、第4日曜日)
 無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)
●第41回テーマ:「食べるということについて」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2011年3月27日(日曜日)13時~
●場所:伊吹自宅(敦賀市新松島町)
●連絡先: 0770-24-4495(伊吹)
++++++++++++

*)敦賀遊会では、能勢伊勢雄氏をチューターとして招く遊会は(原則:隔月)シ
リーズで開催します。

 

 


【第40回 敦賀遊会】

次々と発表される身の回りの日用品は、必要があって変化しているのか、テクノロ

ジーの応用なのか、社会が求めているのか。ものとイメージ、オリジナルとコピーが

入り混じりながら差異を付けているのか、似せているのか。大量生産の安価なものを

求めるのか、少量の手作り品を求めるのか。価値はどこにあるのか。意味を付けよう

としているのか。選んでいるようで選ばされている日用品。消費し続ける日用品にひ

そむ思想を考えたいと思います。

 

●毎月、第2土曜日、13時から。(今回は、第3土曜日)

無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)

●第40回テーマ:「日用品にひそむ思想」(チューター:伊吹 圭弘)

●日時:2011年2月19日(土曜日)13時~

●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢

福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20

http://www.greem.co.jp/index.html

●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)

 

 

 


【第 39 回敦賀遊会】


昨年10月の第36回敦賀遊会は『電子メディアの潮流』というテーマでしたが、今回は、「本」を中心に据え、読書するということを考えたいと思います。紙の本か電子端末で読む電子書籍か、これから本はどうなるのかと話題が飛び交っていますが、そもそも「本」とは何なのか、読書するということはどういうことなのかを語り合いたいと思います。

 

・「一週間」井上ひさし(新潮社)/・「デフレの正体」藻谷浩介(角川oneテーマ21)/・「非常階段」JOJO広重他(KBパブリッシャーズ)/・「切りとれ、あの祈る手を」佐々木中(河出書房新社)/・「デザイン学」向井周太郎(武蔵野美術大学出版局)

昨年読んで私の印象に残っている本です。たまたま印象に残ったものを挙げただけなのに、共通するものがあるような気がします。共通するものとして印象に残っているのか、世の中の流れのなかで私に残したものなのかどうなのかわかりませんが、これからも想い返すだろうとも思います。(今回の遊会のテキストではありません。)

 

++++++++++++

●毎月、第2土曜日、13時から。

 無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)

●第39回テーマ:「読書するということ」(チューター:伊吹 圭弘)

●日時:201118日(土曜日)13時~

●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢

    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20

    http://www.greem.co.jp/index.html

    (アクセス地図あり)

●連絡先: 0770-21-0500GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)

 


【第38回 敦賀遊会】

通路と広場。屋内と屋外。街路と店。個人と公共。演者と観客。比喩として使われる「広場」。実際に使われる「広場」。何が起こっているのか知らずに通り過ぎる人びともいる。何かに向かって集まる人々もいる。人が集まるところには、何かが始まる。何が始まるのだろうか。街の活力に力を入れて広場を解放して、何が行われているのだろうか。人が集まるだけで何かが始まり、何かが起こるのだろうか。否。そんなことを頭に置きながら、「広場」の持つ意味を考えたいと思います。

 

 

●毎月、第2土曜日、13時から。(今回は、第3土曜日の12/18です。)無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)

●第38回テーマ:「広場について」(チューター:伊吹 圭弘)

●日時:2010年12月18日(土曜日)13時~

●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢(福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20)http://www.greem.co.jp/index.html

●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)

 

 

 

【第37回 敦賀遊会】

人間の活動は人口数の影響が大きい。当然のように思われるが、日常生活にとって、
それがどのように影響されるのかを考えてみることは少ない。経済問題、環境問題、
食糧問題、エネルギー問題、・・・。これらは人口数を基本に考えられている。単に
縮小、制限すれば解決するという単純なものではない。世界人口が10億人であった
18世紀末にマルサスはすでに「人口論」を書いた。何が課題なのか。すでに69億
人を超えている地球上で、どのように生きのびて行くのか。人間はいつまで地球上に
いられるのか。限界はまだ先にあるのか。すぐそこまで来ているのか。ノアの箱舟の
ようなものを準備しなければならないのはいつなのか。空想的SFではなく、現実的ビ
ジョンを語り合いたいと思います。

 

毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)
●第37回テーマ:「人口論」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2010年11月13日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
    http://www.greem.co.jp/index.html
    (アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)

 


※ 【藤原重利Guitar Solo 2010FallアルタードステーツTour】
「スピリチュアル・ジオパーク伊豆」
日時:2010年11月27日(土曜日) 18:00会場、19:00開演
場所:WaTTK(ワック):福井県敦賀市木崎(レストラン カルド東隣)
チャージ:musicチャージ1,000円 

(他にドリンクまたはフードのチャージをお願いします。)
出演:藤原重利(Guitar)
連絡:伊吹(0770-24-4495)

 

 


【第36回 敦賀遊会】


電子出版についての話題が華々しい。もちろんインターネットを利用したもののことである。出版、音楽、報道・・・。メディアが増えてきている。臨界、飽和がどこにあるのか。マスからパーソナルまで発信の形態が変わり、倫理が変わり、流通が変わり、経済が変わるのか。はたまた棲み分けを探しているのか。アラン・ケイの夢が実現しつつあるのか。マクルーハンの思想がメディア化しつつあるのか。人間の感覚機能を増やしている、いや思い出しているのか。


今後のことは誰も予想はできません。巷にある観点とは違う、現時点の変化、そして変わらないものを語り合いたいと思います。

●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)
●第36回テーマ:「電子メディアの潮流」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2010年10月9日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢/福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
http://www.greem.co.jp/index.html(アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、

0770-24-4495(伊吹)

 

 

 *)敦賀遊会では、能勢伊勢雄氏をチューターとして招く遊会は(原則:隔月)シ
リーズで開催します。

 


【第35回 敦賀遊会】

アートビオトープ那須の準備とスケジュールの関係から敦賀遊会の隔月ペースが狂い申し訳なく思っています。後、3回を残すのみになりました『渦と記憶』の読解を再開したいと思います。今回とりあげます#17「ストレンジ・アトラクター→人工生命」は、人工生命誕生のプロセスの背景にストレンジ・アトラクターと呼ばれる"渦"が存在すること、そして、サンタフェ研究所で行われていた創発的再帰実験をたどりながら、一般に語られている「AI(Artificial Intelligence)」とかなり異なることを理解していただければ嬉しいです。"渦"が引き起こす不思議を語りあえればと思います。


●毎月、第2土曜日、13時から。無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)
●第35回テーマ:「ストレンジ・アトラクター→人工生命」(チューター:能勢 伊勢雄氏)
●日時:2010年9月11日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢/福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
http://www.greem.co.jp/index.html(アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、

0770-24-4495(伊吹)

 

*)敦賀遊会では、能勢伊勢雄氏をチューターとして招く遊会は(原則:隔月)シ
リーズで開催します。

 

 

【第34回 敦賀遊会】


前回は、ルドルフ・シュタイナーの人生を概観しました。入門篇の2回目の今回は、シュタイナーに影響を与えたブラヴァッキー夫人の思想や、神秘学の基本的 な概念を見て行きます。「人性の三分説」の意味、「霊」、「魂」、「体」とは何なのか。「自我」、「アストラル体」、「エーテル体」、「物質体」とは何な のか。「7つの生命作用」、「12の感覚作用」、「12の世界観」、「7つの基本態度」とは何なのか。「魂の周期」、「6つの行」とは何なのか。そして 「霊学」とは何なのか。なぜ秘儀だったのか。まだまだ入門篇ですが神秘学が実感を伴って近づいてくると思います。
 

●テーマ:「ルドルフ・シュタイナー入門篇(2)」
●チューター:伊吹圭弘氏
●日時:2010年8月14日(土曜日)15時~
●料金:無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
http://www.greem.co.jp/index.html(アクセス地図あり)
●連絡先:0770-21-0500(カフェ茶屋 珈夢)
0770-24-4495(伊吹)
090-3372-8987(能勢)まで
 
※敦賀遊会では、能勢伊勢雄氏をチューターとして招く遊会は(原則:隔月)シリーズで開催します。

 

 

 


【第33回敦賀遊会】


20世紀の最も重要な思想家の一人、ルドルフ・シュタイナーの思想について概観した
いと思います。
シュタイナーについては、子安美智子氏の紹介により日本でもシュタイナー学校とし
て有名になり、リトミックダンス(オイリュトミー)で知られていたり、ゲーテ自然
科学論の研究者として知られ、高橋巌氏による神智学、神秘学、人智学の紹介もあり
ます。
その思想は深淵であり、近代自然科学ともオカルトとも違う人間を包括する学で、哲
学や思想だけではなく自然観察を通した超感覚世界観による芸術や医学や認識論に亘
ります。そんな内容を1回で終われるはずもなく、今後、不連続であっても回を重ね
たいと思いますが、まず今回は、目次的に概観します。
今後、この思想に触れ、その理論と実践によって、近代科学合理主義の現代を、もう
ひとつの合理世界観をもって見ることになると思います。
(これまでも能勢氏のチューター回で、さまざまにシュタイナーに触れる機会があり
ましたが、あらためて整理したいと思います。)

*)敦賀遊会では、能勢伊勢雄氏をチューターとして招く遊会は(原則:隔月)シ
リーズで開催します。

●毎月、第2土曜日(今回は、第3土曜日)、13時から。
 無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)
●第33回テーマ:「ルドルフ・シュタイナー入門篇」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2010年7月17日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
    http://www.greem.co.jp/index.html
    (アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)

 

 

 


【第32回敦賀遊会】


世の中に抱える問題・課題は多く、解決に向けて努力されている。しかし、その解決
は進んでいないように見える。そして、問題・課題がなくなった世界も想像しにく
い。果たして平和はやってくるのか、作ることができるのか。
降りかかる問題、作られる問題、避けられない問題、解決しようとすると新しい課題
が発生する問題、複合する複雑な問題。これらの問題・課題はどのように関係してい
るのか、いないのか。
それならば、あらためて世にある問題・課題とはどういうものがあるのか、考えたい
と思います。そのうちでも、身近な問題の根元にあると思える「貧困」の構造を探
り、問題解決の方法があるのかを考えます。

 

*)敦賀遊会では、能勢伊勢雄氏をチューターとして招く遊会は(原則:隔月)シ
リーズで開催します。

●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)
●第32回テーマ:「貧困の構造」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2010年6月12日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
    http://www.greem.co.jp/index.html
    (アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)

 

 

 

【第31回敦賀遊会】

今回の遊会は、以前、敦賀遊会で『ゲーテ色彩論~ゲーテ的なものとは何か?~』の
テーマでチューターをしていただいた丸山希世実さんにチューターをしていただきま
す。
伊吹がチューターを務めた4月の岡山遊会で、報道写真について話題の中心となった
今橋氏の視点の欠落を通してゲーテ的視点(倫理やヒューマニズムなどで写真を考え
るのではなく)で写真を語られます。
丸山さんはPhenomenaという写真家集団の一員であり、比較文学研究者である今橋氏
が扱う素材としての写真とは異なる、写真家からの視点での報道写真についても語ら
れると思います。
「撮影という行為の構造」とは何か。「よく見ること」「よく観察すること」という
ゲーテ的視点とはどういうことか。
写真を撮られている方だけでなく、写真について予備知識のない方、これまでゲーテ
を意識していなかった方、さまざまな表現活動をされている方、表現に接する方々に
もヒントになると思います。お知り合いとも一緒に、気軽にお越しください。(興味
のありそうな方へのメールの転送も結構です。よろしくお願いします。)

チューター・丸山希世実さんからのメッセージです。

<第31回敦賀遊会>
今月の敦賀遊会では先月の岡山遊会に呼応するかたちで、引き続き「写真について」
の話をしたいと思います。
岡山遊会では、今橋映子著『フォトリテラシー』をめぐり白熱した議論がなされまし
たが、私には『フォトリテラシー』自体が今橋氏の机上の空論ではないか、と感じざ
るを得ないものでした。また私だけでなく、Phenomena(チューターの在籍する若手写
真家集団)のメンバーや師・能勢伊勢雄も同様であったようです。その感想は、決し
て写真を撮る側だけに偏る傲慢な意見では無いように思います。今橋氏のような‘撮
影という行為の構造’を無視した論考から写真を語るのは無理ではないでしょうか。
きっと氏は自分が撮った写真と向き合う経験がなかったのでしょう。
写真の周辺(言語やメディアなど)から「写真」を語るのではなく、写真を撮る行為
を通して見えてくる「写真」から、まず語っていきたいと思います。
前回の遊会の後、平行線の激論をどうすれば解決できたのだろうと考えていました
が、倫理やヒューマニズムなどで写真を考えるのではなく、一度「よく見ること」
「よく観察すること」というゲーテのような視点へ戻ればよかったのではないか、と
思い巡らせていました。ゲーテは決してものを作る側だけに必要な視点ではなく、写
真を見る人・編集する人にとっても同様に考え直さなければいけないような気がしま
す。

*)敦賀遊会では、能勢伊勢雄氏をチューターとして招く遊会は(原則:隔月)シ
リーズで開催します。

●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)
●第31回テーマ:「写真家は何を撮っているのか」(チューター:丸山 希世実氏)
●日時:2010年5月8日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
    http://www.greem.co.jp/index.html
    (アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)


【第30回敦賀遊会】

 

伊吹がチューターを務める「写真について」の敦賀遊会の最終回です。写真は選択の芸術だ、という言い方がある。果たして、写真は「現実の正確な再現」なのだろうか。(今橋映子)「報道写真」は1928年に成立したと言われます。これは、同時多発的に世界で起こりました。証言、証拠、記録として、「事実」を写し込む役割を果たした写真は、世界を変えてきました。


しかし、写真の置かれる場所で編集が繰り返されています。『フォトリテラシー』を持って写真を読み解く必要があります。意図された編集のなかでも、一枚の写真の中に写し込まれた本質を読み解ける写真もあります。「写真」が成熟してきた過程を追いながら「報道写真」について考えたいと思います。

 

*)4/24の岡山遊会では、伊吹がテーマ「写真について」のチューターを

  務める予定です。


*)敦賀遊会では、能勢氏をチューターとして招く遊会は(原則:隔月)

  シリーズ開催します。

 

●毎月、第2土曜日、13時から。
 無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)
●第30回テーマ:「写真について(4)」(チューター:伊吹圭弘)
●日時:2010年4月10日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
    http://www.greem.co.jp/index.html
    (アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、 0770-24-4495(伊吹)

 

 

 


【第29回敦賀遊会】

写真についての敦賀遊会の3回目です。
ウジェーヌ・アジェ、アウグスト・ザンダー、カール・ブローフェルトや

ダイアン・アーバスなどの写真家。
ヴェルター・ベンジャミンやスーザン・ソンタグなどの批評家。
写真を語るときに必ず出てくる人々について語りたいと思います。

*)4/20の岡山遊会では、伊吹がテーマ「写真について」のチューターを務める予定
です。
*)敦賀遊会では、能勢氏をチューターとして招く遊会は(原則:隔月)シリーズ開
催します。

●毎月、第2土曜日(ただし、今回は第4土曜日)、13時から。
 無料。(ただし、飲み物代とレジュメのコピー代要)
●第29回テーマ:「写真について(3)」(チューター:伊吹 圭弘)
●日時:2010年3月27日(土曜日)13時~
●場所:GReem カフェ茶屋 珈夢
    福井県敦賀市舞崎町2丁目10-20
    http://www.greem.co.jp/index.html
    (アクセス地図あり)
●連絡先: 0770-21-0500(GReem カフェ茶屋 珈夢)、0770-24-4495(伊吹)

 

 


☆敦賀遊会テーマ一覧(2007.11〜2010.4)

2007.

 11.10 宮本常一の視たもの 伊吹圭弘

 12.  8 全共闘から引き継ぐもの 伊吹圭弘


2008.

   1.12 編集とは何か 伊吹圭弘

   2.16 スペクタクルと数奇 伊吹圭弘

   3. 8 漢字と日本語 伊吹圭弘

     4.12 日本書紀入門 森 崇哉

     5.10 バックミンスター・フラーのデザイン 伊吹圭弘

     6.21 音が音楽になり世界が変わる 伊吹圭弘

     7.19 何故「Ascension Spectacle」を制作したか 能勢伊勢雄

     8.23 人間文化論 伊吹圭弘

     9.20 ゲーテ色彩論~ゲーテ的なものとは何か~ 丸山希世実

   10.18   人間文化論(2) 伊吹圭弘

   11.22   四大・エーテル体思想 能勢伊勢雄

   12.20   人間文化論(3) 伊吹圭弘

 

2009.

   1.10 流体から渦輪へ/渦輪から螺旋へ 能勢伊勢雄

     2.21   五十音図と国語 伊吹圭弘

     3.21   霊的衝動と霊的必然 能勢伊勢雄

     4.11 空海と密教 伊吹圭弘

     5.  9 古神道言語旋回螺旋(言霊学) 能勢伊勢雄

     6.13   忌野清志郎をめぐって 伊吹圭弘

     7.18   思弁世界と宇宙論 能勢伊勢雄

     8.29   空海と密教(2) 伊吹圭弘

     9.12   西洋思弁哲学史 能勢伊勢雄

   10.10   空海と密教(3) 伊吹圭弘

   11.21   アントロポゾフィ形態学 能勢伊勢雄

   12.12   写真について 伊吹圭弘

 

2010.

   1.23 人間と自然の渦流的モルフォロギー 能勢伊勢雄

     2.13 写真について(2) 伊吹圭弘

     3.27 写真について(3) 伊吹圭弘

     4.10 写真について(4) 伊吹圭弘